この事業は伝統芸能を中心とした歴史・文化の解説や体験などのイベントを開催し、区民の皆様が学びを通じてまちの魅力を再発見しまちへの愛着を深めること、そして参加者皆様の学びがより深まることで地域に根ざした生涯学習のさらなる活性化を目指すことを目的としています。

「狂言って、なんか むつかしそう~」

 そう思っているおともだち! 
 いっしょに、"狂言"チャレンジしてみませんか?

 "狂言"は、今から約600年前、室町時代に生まれた日本の伝統芸能です。
 "狂言"は、明るくてユーモアあるキャラクターがとぼけた会話やおかしなしぐさをして、みんなを笑わせる「喜劇」です。
 狂言を「観て、たのしんで、体験して」、日本の優れた文化遺産・狂言のふしぎな感覚を味わってみませんか?

        夏休み伝統芸能体験

おやこde"狂言"チャレンジ!【参加無料】

と き 平成30年8月7日(火)14:30 ~16:00(14:00開場)
ところ 国立文楽劇場小ホール(中央区日本橋1丁目12−10)
内 容 ①おはなし「伝統芸能・狂言って?」
②体感ワークショップ「おやこde "狂言"チャレンジ!」
③DVD「狂言早わかり!」
④上演『柿山伏』 
※参加小学生には自由研究シートを配布します。

「柿山伏」登場人物
 シテ(主役) 山伏
 アド (脇役) 柿の木の持ち主

あらすじ

 山伏が修行を終えて故郷に帰る旅の途中、山で山伏はのどが渇く。あたりを見回すと、おいしそうな柿の実がなっている木を見つけた。柿の実を取ろうとするが、高くて手が届かない。石を投げて柿を打ち落とそうとするが、当らない。何度も柿の木に登ろうとして、やっとのことで柿の実を取って食べることができた。
 木の上でいくつもの柿を食べて誤って渋柿を食べてしまう。それを投げ捨てたところに見回りに来ていた柿の木の畑の持ち主が現れて、あたってしまう。無断で柿の実を食べたことが見つかり、山伏は慌てて葉陰に隠れる。それを見た畑主は山伏を懲らしめようと、「柿の木に登っているは、烏だ!猿だ!」といって山伏にいろいろな鳴きまねをさせる。とうとう「柿の木に登っているのは鳶だ!空を飛んでみよ」と言われた山伏は、しかたなく木から飛んで大けがをする。
 山伏は「けがの原因はおまえだ!家まで背負っていって怪我の治療をしろ」と言うが、畑主はそれを無視して帰ろうとする。それを見た山伏は、畑主に呪文をかけて引き戻す。畑主はやむなく山伏を背負うが、腹の虫がおさまらず、背中の山伏を投げ飛ばして逃げて行った。去っていく畑主を、山伏はどこまでも追いかけていくのであった・・・・・。
柿山伏

舞台を見るポイント

 舞台の右前に置かれた葛桶(かずらおけ)が「柿の木」です。その上に立つことで柿の木に登ったことになります。舞台に登場する演者たちは、向ける視線によって木の高さを表現します。「葉陰」に隠れるときは、扇をかかげて葉陰をあわらします。
参考:「狂言ハンドブック」(三省堂)ほか

出演者紹介

   
善竹隆司 重要無形文化財総合指定
善竹忠一郎の長男で父に師事。故人間国宝・善竹彌五郎の曾孫にあたる。5歳の時、狂言『靱猿』で初舞台。『三番三』『那須語』『釣狐』『花子』を披演する。「善竹兄弟狂言会」を弟、隆平とともに主催。手塚治虫作品「ブラック・ジャック」を原作に、新作狂言『勘当息子』『老人と木』を制作上演する。追手門学院「上町学プロジェクト」において大阪の地名由来を描いた新作狂言『おさか』を制作上演する。
兵庫県立宝塚北高校演劇科講師、大阪芸術大学舞台芸術学科講師。公益社団法人能楽協会正会員。社団法人日本能楽会会員。「兵庫県芸術奨励賞」「大阪文化祭賞」、大阪市「咲くやこの花賞」、平成29年度「文化庁芸術祭優秀賞」受賞
善竹隆平 善竹忠一郎の次男で、父・忠一郎に師事。狂言界初の人間国宝になった故善竹彌五郎の曾孫にあたる。5歳の時、狂言『靱猿』で初舞台。以後、『三番三』『釣狐』『那須語』『花子』を披演する。兵庫県立宝塚北高等学校演劇科講師。公益社団法人能楽協会正会員
「神戸ブルーメール賞」「大阪文化祭奨励賞」「兵庫県芸術奨励賞」「第3回神戸キワニス
文化賞」「大阪文化祭賞」
平成27年度「文化庁芸術祭優秀賞」受賞
ぜんちく たかし ぜんちく りゅうへい
善竹 隆司
大蔵流狂言方
善竹 隆平
大蔵流狂言方

 <司会>

 
橘高邦子  元NHK報道リポーター
 テレビ・ラジオなどのメディアで活躍してきた実績があり、大学で言語コミュニケーション学や絵本朗読の講師を務めている。
親和女子大学(現・神戸親和女子大学)卒業後、NHK報道番組部にてリポーターを務める。その後フリーとなり、各局にてパーソナリティーとして活躍。
現在、京都ノートルダム女子大学非常勤講師。NHK文化センター(西宮、梅田、京都)で、絵本読み聞かせ講座講師も務める。
全国各地で、各ジャンルの事業の司会において も、的確なMCで観客をひきつけ、事業をより充実させる実績を持ち、好評を博している。
きったかくにこ
橘高 邦子

 開催の様子 

おはなし「伝統芸能・狂言って?」

 
善竹隆司さんに狂言について簡単にお話していただきました。 善竹隆司さん、善竹隆平さんによる『伊呂波』上演。

体感ワークショップ「おやこde "狂言"チャレンジ!」

抽選で選ばれた10名の子どもたちが舞台に上がって狂言にチャレンジしました!
すり足、泣き、笑いなどを体験していただきました。抽選にはずれてしまった皆さんも客席で一緒に声を出しました。
次に動物の鳴き声や所作(動作)の表現をクイズ形式で教わりました。体験の最後に全員で『伊呂波』の詞章を読みました。

上演「柿山伏」

最後に『柿山伏』を上演しました。

この事業はサテライト大阪環境整備協力費で実施しています
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