この講座では講師の河内先生が監修された関西「文化の道」事業『ものがたり街道~三十三所巡礼~』をテキストとして使用しました。こちらも併せてご覧ください!
油屋の娘お染と丁稚奉公していた久松が恋仲に。久松は集金の金を紛失し、実家に戻される。養父・久作が許嫁同士の久松とお光の婚礼を準備しているところに、久松恋しさにお染が訪ねてくる。久作は二人に別れるよう説得し、急いで祝言をあげさせようとしたところ、お光は髪を切って尼になっていた。久松とお染が心中する覚悟があることを察したお光は、二人の命を救いたい一心で身を引く。その後、お染は親の為、家の借財の為に、泣く泣く質屋山家屋に嫁入りすることを承知するが、どうしても諦められない久松と「未来は夫婦に」と誓い合い、二人は自ら命を絶つのであった。 今回、油屋の娘お染が丁稚久松に切々と心情を述べる場面を上演します。女人形の心の動きをご覧ください。
お客様からお一人久松役として舞台に上がっていっただきました。
跡継ぎの鶴喜代(つるきよ)を殺害してお家乗っ取りを企む一味が現れ、乳母の政岡は鶴喜代の世話も食事の用意もすべて自分で行っていた。一味の梶原景時の妻栄御前が菓子折りを持ってきて鶴喜代に食べさせようとしたところに政岡の子、千松がその菓子を食べて苦しみだす。悪事が露見することを恐れた一味は、千松を刺し殺す。それに動じない政岡を見て、栄御前は政岡が子どもを取り換えたと思いこみ、たくらみを打ち明けて帰る。帰った後、政岡は母性を取り戻し、千松の亡骸を抱きしめ悲嘆にくれるのであった。 今回は、政岡の悲しみにくれる嘆きの場面をご覧ください。