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国立文楽劇場開場35周年記念 11月文楽公演

心中天網島 (しんじゅうてんのあみじま)

【北新地河庄の段】

【天満紙屋内の段】


 途中で上手一間の障子が空きます。一見壁に描かれた箪笥のようですが、実は小道具の箪笥になっており引き出しから着物を取り出す芝居があります。

【大和屋の段】
 『返し』と呼ばれる見せ転換で、天満紙屋の屋台は舞台奥に下がり、次の背景が上から下りてきます。下手からは柳と塀、上手から大和屋の屋台が出てきます。
【道行名残の橋づくし】
一景目

 ここからは『返し』が続きます。

二景目
 橋が下手から上手へと動きます。背景は『アオリ』という手法でページをめくるようにパネルがあおられて二景目の背景になります。
三景目

 橋を後ろに倒し、上手からは水門が、下手からはススキの生えた土手が出てきます。三景目の背景が上から下りてきます。


通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)(八段目より十一段目まで)
八段目
【道行旅路の嫁入】
一景目
二景目
 アオリにより、富士山は後ろに、松林のパネルは前に倒れ、琵琶湖の風景になります。
九段目
【雪転しの段】
【山科閑居の段】

 途中で正面奥のふすま、障子が開きます。

 終盤で下手の障子が倒れます。

 十段目
【天河屋の段】

 途中で屋台が3尺(約90㎝)ほど上手へ動きます。

十一段目
【花水橋引揚の段】

 浅葱幕が振り被せられ次の景に転換します。
【光明寺焼香の段】

国立文楽劇場開場三十五周年記念 夏休み文楽特別公演

日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)

【渡し場の段】

 日高川は現在の和歌山県にある川です。橋がないので川を渡るには舟に乗って渡らないといけません。

 清姫が川に飛び込むと波が荒れ出します。土手は下手に引き取られ、船頭の舟は上手に逃げて行きます。波が荒れる様を表現するために大道具方が波の絵が描かれた布をはためかせます。

 清姫が泳ぎ続けると、上手から向こう岸の土手が出てきます。清姫が岸に上がると黒幕が振り落され背景は桜が満開の山になります。



かみなり太鼓(かみなりだいこ)

 普段は定式幕(黒・柿色・緑の縦縞の幕)ですが、今回はかみなり太鼓の演目用に描かれた幕になっています。

 物語の舞台となるのは大阪の太鼓職人の家です。

 盆と呼ばれる廻り舞台を使用して屋台の角度が変わり、下手側がクローズアップされます。

 太鼓の音に誘われて黒い雷雲がやってきます。

 大ぜり(舞台の床の一部を上下させる舞台機構)によって屋台が下がって行き、空が広がります。

 黒い雲が五色の雲に変わります。

通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)(五段目より七段目まで)
五段目
【山崎街道出合いの段】
【二つ玉の段】
 黒幕が上に飛ばされ、その後ろから藪と稲村が現れます。次の景へも『返し(見せ転換)』が続きます。
六段目
【身売りの段】
【早野勘平腹切の段】

 藪と稲村と松は上手と下手に引き取られ、黒幕が飛ばされると後ろから屋台が押し出されてきます。

七段目
【祇園一力茶屋の段】
一景目
 京都の一力茶屋の店先です。ここも次の景への転換は返しが続きます。
二景目

 店先の背景が上に飛ばされると、後ろから一力茶屋の一階座敷が押し出されてきます。

三景目
 一階座敷の屋台が下手に動き、上手から二階座敷が現れます。

国言詢音頭(くにことばくどきおんど)
【大川の段】

 大前手すりに河の絵が描かれており舞台前方の船底の部分が河という設定になっています。途中舟が上手から出てきて下手まで移動します。

【五人伐の段】
一景目
 ここの転換はチョイ幕と言い、幕が閉まって幕中での転換となりますが、転換でき次第幕が開くので急いで転換をしなければならない場面です。
二景目
 最後の景へは返しとなります。屋台が後ろに下がると上から塀が下りてきます。最後に本物の水を使って雨を降らす演出があります。

6月文楽鑑賞教室

五条橋(ごじょうばし)
 牛若丸(後の源義経)と武蔵坊弁慶が京都五条橋で出会い、主従の誓いを交わす場面を描いた『五条橋』の場面です。

菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
【寺入りの段】
【寺子屋の段】

子どもたちに読み書き等を教える寺子屋の場面です。


国立文楽劇場開場35周年記念 4月文楽公演

仮名手本忠臣蔵 (かなでほんちゅうしんぐら)
大序
【鶴が岡兜改めの段】
【恋歌の段】
二段目
【桃井館力弥使者の段】
【本蔵松切の段】
三段目
【下馬先進物の段】
【腰元おかる文使いの段】
 ここからは返し(見せ転換)が続きます。一丁柝(拍子木をチョンと打つ)が鳴ると門は上手に移動し、次の場面の欄間と底通りが下りてきます。
【殿中刃傷の段】
大前テスリはくるりとひっくり返り、地面から畳へ。大臣囲いは本のページをめくるように黒色から白壁へ変わります。これはパネルを煽(あお)る手法でアオリと呼ばれます。こうして松之廊下の場面になります。
【裏門の段】
一丁柝で次は裏門の背景幕が下りてきます。大臣囲いは白壁から黒色へ、大前テスリは畳から地面へ変わります。
四段目
【花籠の段】
ここでもアオリによって次の場面へ転換します。ふすまを煽ると銀色に鷹の羽の紋が入った襖に変わります。
【塩谷判官切腹の段】
ここは古くから「通さん場」と呼ばれ、お客様に客席への出入りを控えていただくほど静かで張り詰めた場面です。襖の開閉を担当する大道具方も音を出さないようにとても緊張します。
【城明渡しの段】
一景目
前段からは返しとなり、再び大臣囲いは黒色に、大前テスリは畳から地面に変わります。館の欄間と底通りは上に飛ばされ、その後ろから青竹で閉門された門の背景が現れます。
二景目
ここでもアオリによる転換が用いられます。一景目の背景が煽られると門が遠くに描かれた背景になります。由良助が館から去っていく様子を印象付けています。

祇園祭礼信仰記 (ぎおんさいれいしんこうき)
【金閣寺の段】
【爪先鼠の段】
大ぜり(舞台の床の一部を上下させる舞台機構)を使った三階建ての金閣寺が見所です。
大ぜりが下がり二階部分が現れます。大前テスリがひっくり返り桜になります。
途中で御簾が巻き上がり、山水画の描かれた襖が見えます。
さらに屋台が下がり三階部分が現れます。周りの桜も屋台が下がるのに合わせて低くなります。
途中、正面の扉が開きます。

近頃河原の達引 (ちかごろかわらのたてひき)
【四条河原の段】
一景目
二景目
ここでは振り落しという方法で大黒幕が一気に振り落され四条河原の背景が現れます。
【堀川猿廻しの段】
ここも返しによる転換です。四条河原の背景が上に飛ばされ、舞台奥から屋台が押し出されてきます。

初春文楽公演

 新春を祝い、にらみ鯛と凧が舞台上部に掲げられています。にらみ鯛は、関西各地で新年の縁起物として親しまれてきたものです。

二人禿(ににんかむろ)
 京島原ののどかな春景色を背景に、羽根突きや手毬に興じる禿の様子が描かれた演目です。舞台上部には糸桜が吊るされ、大前手摺は通常より明るい色を使用しています。

伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
【竹の間の段】
〝伊達騒動″を題材とした演目です。この場面は義綱公の奥御殿の様子です。
【御殿の段】
 御殿には正面に大きな御簾と、上手側の一間にも正面・上手・下手の三方に御簾が吊り下げられています。
 御簾があがると金雲の白壁が見えます。金の襖には伊達家を象徴する竹と雀の紋が描かれています。
【政岡忠義の段】
 奥のふすまを開けると、その奥は千畳と呼ばれる奥行きのある絵になっています。

壺坂観音霊験記(つぼさかかんのんれいげんき)
【土佐町松原の段】
 壺坂寺の近くの茶店の場面です。
【沢市内より山の段】
 浅葱幕が降り被せられます。浅葱幕の前では沢市とお里が壺坂寺に向かう様子が演じられ、浅葱幕の後ろでは次の場面への転換が行われています。
二景目
 山の場面から四景目の谷底の場面へは『返し』と呼ばれる見せ転換が行われます。
三景目
 山の背景が上に飛ばされ、後ろから岩の描かれた谷底の背景が現れます。

冥途の飛脚(めいどのひきゃく)
【淡路町の段】
一景目
 ここでも一景目から二景目への転換は『返し』が行われます。屋台は上に上がり後ろから二景目の背景が現れます。
二景目
ここでは『引き道具』といい、人形が歩いている動きに合わせて背景を下手から上手へと動かします。
三景目
 堂島の屋敷に向かう忠兵衛の足はいつのまにか新町の廓に向かってしまいます。風景の変化にもご注目ください。
【封印切の段】
 上手の一間は一般的な屋台より1尺(約30㎝)高くなっており、2階という設定になっています。
【道行相合かご】
一景目
 忠兵衛と梅川は新口村を目指します。ここでも『引き道具』によって、今度は背景が上手から下手へ動きます。
二景目
 途中で上手から水車小屋も登場します。人形の歩く動きに合わせて、立ち止まったところで一度背景も止まります。
三景目
 途中で雪が降りだします。背景の山にも薄っすら雪が積もっています。

壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)
 阿古屋が景清探索のため詮議される堀川問注所の場面です。ふすまの模様はよく時代劇のお裁きの場面でも見かける紗綾形(さやがた)という模様です。


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